新譜CD「ウェルテ・ミニョンによる19世紀の仏ピアニズム」

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【発売中】「ウェルテ・ミニョンによる19世紀の仏ピアニズム」

※ 英語解説付(日本語解説はこちらからダウンロードして下さい)

税込価格:3,150円 送料:4枚まで300円、5枚以上は一律600円です。
製品番号:SKRP-2001  UPC code:884502380392

※ 初回プレス限定150枚です。

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Gabriel Fauré (1845-1924)

  • Sicilienne, Op.78 (Fauré)
  • Barcarolle No.1in A minor, Op.26 (Fauré)
  • Nocturne No.3 in A, Op.33-3 (Fauré)
  • Pavane, Op.50 (Fauré)

Louis Diémer (1843-1919)

  • Le coucou Rondeau (Daquin)
  • Deux Impromptus No. 1 Eau dormante, No. 2 Eau courante (Massenet)
  • Gavotte des heures et des zéphirs (Rameau / Diémer)

Isidore Philipp (1863-1958)

  • Barcarolle in F# minor (Philipp)

Raoul Pugno (1852-1914)

  • Hungarian Rhapsodie No.11 in A-minor (Liszt)
  • Nocturne No.4 in Eb major, Op.36 (Faure)
  • Sonata in A major (Paradies)
  • Sonata in A major (Scarlatti)
  • 1st mvt Adagio ~ Sonata No.14 in C# minor, Op.27-2 (Beethoven)
  • 3rd mvt Allegretto ~ Sonata No.18 in D major, K576 (Mozart)
  • Fantasie-Impromptu No.4 C# minor, Op.66 (Chopin)

Lucien Würmser (1877-1967)

  • Berceuse in Db major, Op.57 (Chopin)

(録音:浜松市楽器博物館 2009年11月13、14日)


@sakuraphon

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 これまで、「DIW Classics」レーベルで往年の巨匠たちの復刻版を発表し、これまで欧米の数々のレーベルが不覚にも復刻を見逃してきた幾多の知られざる大家達の名演を私達に紹介し、敢然と日本から世界へと発信し続ける活動を行っている夏目久生氏が、この度、独自の新レーベル「Sakuraphon」レーベルを立ち上げ、その第一弾として「ウェルテ・ミニョンによる十九世紀の仏ピアニズム」の発売に至り、今回その制作に関係者として携わった筆者としても全く慶賀に絶えない。夏目氏と筆者とは、すでに10年以上の親交があり、共にレコード収集を通して知り合い、その素晴らしい収集の趣旨に共感して意気投合して以来、現在まで変わらぬ夏目氏との親交を非常に有難く思うと共に、今回のプロジェクトを成し得た事は、正に感慨一入である。


 ピアニストの視点から最も興味深い事柄に、ピアノロールには演奏者のペダリングが実際に再現されている事が挙げられる。今回のフレンチ・ピアニズムの巨匠達のペダリングに一つの共通点を見出すのである。それは、例えばある楽曲の一つのパッセージが繰り返される箇所で、繰り返す度に演奏上の異なった変化をつけて行くのが通例であるが、巨匠達は1回目を多すぎる位にダンパーペダルを多用して歌わせたかと思うと、2回目は全くペダルを使わずにサバサバと弾くのだが、それでも絶妙なアーティキュレーションで音楽的な妙味を際立たせて、演奏効果を引き出し、1回目との明確なコントラストを表現している。また、ペダルを中間の位置まで踏込んで、その位置でキープさせて音色を作り出すハーフペダル奏法も記録されており、鮮やかに再現された。フレンチ・ピアニズムの巨匠達に共通する芸風に、常に楽想も音色も明快で澄み切っている事が挙げられるが、その演奏手法の一端を垣間見た思いであった。


 収録に際しては、夏目氏とエンジニアの鎌田氏、そして作曲家・ピアニストの林川崇氏と筆者、浜松市楽器博物館からは嶋館長と梅田氏が立ち会って収録作業を進めていった。収録を行った日は2日間とも開館日で、夕方の閉館を待ってからセッティングを始めて、収録を行った。ピアノロールの再生に関して、ピアノ内部のメカニックについてもある程度以上の理解が求められるが、浜松市楽器博物館の楽器の保存状態が極めて優れていた事から、今回ほとんどこの種の心配は不要であった事は非常に幸運であった。


 様々な要素を踏まえた上での調整を経て、その全ての面で演奏の焦点が一致した時、自動ピアノの鍵盤の前に、誰もいないはずの往年の巨匠があたかも降臨しているかのような錯覚を関係者の誰もが禁じ得なかった。
そこには、単なる自動ピアノの機械技に留まらない、血の通った巨匠達の芸の凄みが確かに存在していたからである。ぜひこのCDをお聞きになる皆さんにも、この実感が少しでも伝われば、関係者の一人として正に本懐の至りである。

松原 聡(ピアニスト)